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INTERVIEW
2026.02.05
アーティスト・小林繭乃と三平硝子によって生み出されるモンスターたち / 二人展「Monster:モンスター」出展インタビュー
2月19日(木)~2月25日(水)の期間、 GINZA SIX 5階 Artglorieux にて、小林繭乃と三平硝子による二人展「Monster:モンスター」が開催される。
本展では、モンスターというモチーフを通して独自の表現を展開するそれぞれの新作に加え、両作家によるコラボレーション作品を発表します。展覧会を前に、両アーティストの捉える「モンスター」像を伺った。
日本画の技法を用いる小林繭乃は、日常の中で生まれる感情や記憶、思考の揺らぎといった内面世界を、動物や化け物の姿として描き出す。画面には、繊細さと不穏さが共存する独自の世界観が広がる。
小林繭乃
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日本画の技法を駆使し、日常生活や記憶、喜怒哀楽といった内面的な感情から生まれる曖昧で流動的なイメージを、動物や化け物の姿に置き換えて表現する作家である。彼女の作品には、現実に存在する動物から空想上の生き物まで、多様な存在が登場し、しばしばコミカルなキャラクターとして描かれる。
それぞれのキャラクターには、人間が抱える感情や問題が投影されており、作家自身の複雑な内面世界が反映されている。また、これまでに摂取してきた文化や大切にしている領域を作品へと織り込むことで、独自の世界観を築き上げ、鑑賞者をその世界へと引き込む力を持つ。

小林の制作現場
――モンスターと聞いて思い浮かぶキーワードは?
圧倒的なパワー、どろっとした感じ……。本展の新作では、日常の中で感じたことや感情をモンスターにしています。くすっと笑えるようなモンスターやちょっと不気味なモンスターなど色々なモンスターがいるので、お気に入りを見つけていただけたら嬉しいです。
――自分の身近なモノやコトで「これは実はモンスターなのでは?」と思ったことはありますか?
お布団。この時期は中々抜け出せず、困っています(笑)。

左:《ずっといっしょ》 2024年 土佐麻紙、岩絵具、銀箔、真鍮箔、準金泥、銀泥 M30 (606×910mm) /右:《おばけ》 2026年 土佐麻紙、岩絵具 SSM (227×227mm)
――2026年はどんな1年にしたいですか?
新しいことに挑戦しながら、健やかでハッピーな年にしたいです。
コツコツと着実に制作を続け、愉快なモンスターを生み出していきたいです。今年は個展も予定しているので、大作を制作したいと思います。
三平硝子は、生活の中での体験や社会現象、個人的な感情をモンスターとして再構築し、ボロシリケイトガラスを用いたバーナーワーク技法により立体作品として表現。高温の炎の中で形づくられるガラス作品は、透明感と緊張感を併せ持ち、見る者に強い印象を与える。
三平硝子
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日常生活から得た内面的な感情や経験をもとに、ユニークで魅力的なモンスターの世界を創り出すガラスアーティストである。彼の作品は、個人的な出会いや身の回りの環境、そして多様な人々との関わりからインスピレーションを受けている。
三平はバーナーワーク技法を駆使し、ガラス管を炎で溶かしながら精巧で独創的な造形へと巧みに成形する。その作品には液体や糸が注入され、内面世界の表現が試みられている。滑らかでありながら堅牢なガラス容器の中で流動する液体は光の屈折を際立たせ、空虚さと物質感の関係を探求することで、作品にさらなる深みと魅力を与えている。
また、彼の生み出すコミカルなモンスターたちは、愛らしさと同時に謎めいた性質を備え、観る者に独自の物語性と余韻を感じさせる存在である。

三平のアトリエの一角
――モンスターと聞いて思い浮かぶキーワードは?
角 牙 人間とは異なる形状。本展では、自分の中でモンスターはビジュアル的に人間とは異なる形を持っている生き物だと考えており異質な形状に加え、自分のコンセプトでもある出会った人や自分に起きた出来事がモンスターに見えるといったところから存在する、どんな時何がモンスターに見えたのかと言うストーリーも楽しんでもらえたらと考えています。
――自分の身近なモノやコトで「これは実はモンスターなのでは?」と思ったことはありますか?
まさに自分のコンセプトの通りでもある、人がモンスターに見える・日常で起きた出来事から生まれる感情がモンスターに見えることから、日常のすべての事がそう感じられますが、自分自身も異質な存在ともいえるモンスターであると自認しています。

左: 《over top》2026年 Borosilicate glass /Recycle silk H205×W95×D75mm/右:《small world #1》2026年 Oil pastel on canvas /Borosilicate glass H180×W140×D50 mm
――2026年はどんな1年にしたいですか?
最近では海外のお客様が増え、2025年は様々な国で展示させていただく機会が増えました。2026年はまだ行ったことない国での展示をさせていただけたらと思っています。様々な国に行ってその国の人・文化・歴史・食べ物に触れると自分自身が知らなかった世界を知るキッカケになります。
新たな知識や経験を得たうえで、また作品に向き合っていけたらと思っています。
4度目の二人展、日本画とガラスという異素材が交差する
今回で4度目の二人展となるおふたり。お互いの印象を、「三平さんは常に新しい表現・技術を探求されている大変ストイックな方で、いつも刺激をいただいています(小林)」、「小林さんの作品に向き合う強い想いをいつも感じています。ユーモアを兼ね備えていて素敵な作家さんだと思っています(三平)」と語ってくれた。
平面と立体、日本画とガラスという異なる素材と技法が交差することで生まれる、新たな「モンスター」の表現にもぜひ注目いただきたい。
Information
Monster : モンスター 小林繭乃 × 三平硝子 展
■会期
2026年2月19日(木)~2月25日(水) ※2月24日(火)は休廊
■営業時間
10:30~20:30(※最終日は18:00閉廊)
■会場
GINZA SIX 5階 Artglorieux GALLERY OF TOKYO
東京都中央区銀座六丁目10番1号
■入場料
無料
ARTIST

小林繭乃
アーティスト
1993年、愛知県生まれ 2016年、女子美術大学芸術学部美術学科日本画専攻 卒業 2018年、女子美術大学大学院 美術研究科 博士前期課程 美術専攻日本画研究領域了 〈個展〉 2024年 小林繭乃 - 愉快な深淵 - (四季彩舎) 〈アートフェア〉 2025年 Vietnam International Art fair 2025/ART FAIR ASIA FUKUOKA 2025/Enter Art Fair/ART TAICHUNG 2025/Art Monster International Art Fair 2025/ART TAINAN 2025/ONE ART TAIPEI 2025 / JR東日本大飯店 台北 Hotel Metropolitan Premier Taipei 2024年 Vietnam International Art fair 2024/ART FAIR ASIA FUKUOKA 2024/ONE ART TAIPEI 2024 / JR東日本大飯店 台北 Hotel Metropolitan Premier Taipei 2023年 ART FAIR ASIA FUKUOKA 2023/ONE ART TAIPEI 2023 / JR東日本大飯店 台北 Hotel Metropolitan Premier Taipei 〈受賞〉 2024年 ONE ART AWARD 2024 2016 年 卒業制作 加藤成之記念賞受賞
ARTIST

三平硝子
アーティスト
1979年、東京生まれ 2016年、アメリカ人ガラス作家Ziiに師事 〈個展〉 2024年 Noise?(伊勢丹新宿店)/三平硝子 ART WORKS(四季彩舎) 2023年 Life?(JPS Gallery) 〈アートフェア〉 2025年 ART021 Contemporary Art Fair(上海)/ART FAIR ASIA FUKUOKA 2025/Beijing Dangdai Art Fair 2025(北京) 2024年 ART021 Contemporary Art Fair(上海)/ART AMOY INTERNATIONAL ART FAIR(厦門)/Infinity Japan 2024(台湾)/Beijing Dangdai Art Fair 2024(北京)/ONE ART TAIPEI 2024 2023年 ONE ART TAIPEI 2023
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