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2026.11.04

森万里子の大規模個展から、寺院やホテルを巡る京都・金沢のアートフェアまで。 / 編集部が今月、これに行きたい アート備忘録 2026年11月編

Text & Edit / Daisuke Watanuki
Illustration / Asuka Hoshino

たくさんの展覧会やイベントの中から、絶対に行くべきアートスポットを編集部が厳選! 毎月のおすすめをピックアップしてご紹介します。
11月は、森万里子の国内では24年ぶりとなる国内大規模個展や日比谷公園を舞台にした野外展、さらには京都の歴史ある寺院群や金沢のホテル客室を舞台にした個性豊かなアートフェアまで。深まる秋に、都市や旅先で多様な表現に出合える注目の展覧会・イベントが目白押しです。

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  • #連載 #展覧会 #アート備忘録

「森万里子:燦燦(さんさん)」(森美術館・東京)

森 万里子 《巫女の祈り》 1996年 ビデオ 4分42秒

森万里子の国内では24年ぶりとなる大規模個展。1990年代半ばの「サイボーグ」シリーズや仏教の死生観を映した初期作から、脳波バイオフィードバックを用いた《Wave UFO》、スーパーカミオカンデのデータと連動する《トムナフーリ》、さらにはFaou財団による地球規模のパブリックアートまで、全4セクションを通じて30年余りの活動のなかから約40点の作品を紹介する。タイトルが象徴する「光」を手がかりに、最先端テクノロジーと精神世界を架橋する没入型の空間を創出する展示となる。

《Wave UFO》 1999-2002年 脳波インターフェース、ビジョンドーム、プロジェクター、コンピュータシステム、グラスファイバー、テクノジェル、アクリル、カーボンファイバー、アルミニウム、マグネシウム 528×1,134×493 cm 展示風景:「森万里子:Wave UFO」ブレゲンツ美術館(オーストリア)2003年 撮影:リチャード・リーロイド

会期:2026年10月31日(土)〜2027年3月28日(日)
会場:森美術館
住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階
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「ユアサエボシと戦後アヴァンギャルドの変身寓話集」(練馬区立美術館・東京)

ユアサエボシ 《傀儡くぐつの王》 2026年 アクリル・キャンバス 作家蔵

現代美術家のユアサエボシと、池田龍雄、高山良策、中村宏ら戦後日本のアヴァンギャルド作家の実践を「変身」をキーワードに展観する本展。古い印刷物やネット上のイメージをコラージュし、架空の物故画家「ユアサヱボシ」の生涯を物語化して自らを同化させるユアサは、新作と年譜の更新を通じて戦後と現代の往還を試みる。一方、戦後の作家たちはキメラや異形のモチーフを通じ、戦争の傷痕や社会矛盾を寓話的に描出。時代を隔てた表現者たちが「変身」に託した創造と抵抗の軌跡をたどり、イメージを通じた歴史との対話を客観的に検証する。

ユアサエボシ 《理想社会》 2018年 アクリル・キャンバス 個人蔵

会期:2026年10月31日(土)〜12月27日(日)
会場:練馬区立美術館
住所:東京都練馬区貫井1-36-16
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「MUTEK.JP 2026」(MoN Takanawa・東京)

電子音楽とデジタルアートの国際フェスティバル。11回目を迎える本祭はJR東日本との共催のもと、TAKANAWA GATEWAY CITY内の新拠点「MoN Takanawa」を舞台に「New Cycle!」を掲げて始動する。音響・映像・空間演出を統合した着席形式も導入し、Max Cooper、黒川良一、Daito Manabe × ELEVENPLAYら国内外20組以上が参加。日中のカンファレンスや「ETERNAL Art Space」も併催し、テクノロジーと身体性が交差する最前線の表現を通じて、デジタルクリエイティビティの新たな地平を垣間見られる。

会期:2026年11月20日(金)〜11月23日(月・祝)
会場:MoN Takanawa
住所:東京都港区三田3-16-1
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「Hibiya Art Park 2026 – Timeless Phenomena 確かにありそうなもの -」(日比谷公園・東京)

日比谷公園を舞台に、花、光、現代アートが交差する本展。建築家の永山祐子がディレクターを務め、丹原健翔がキュレトリアルコラボレーターとして参画するほか、栗林隆、佐々木類、横手太紀の3名が作品を出展する。 作品は園内各所に点在し、散策しながら偶然に出会う形で鑑賞できる。花や緑を単なる装飾ではなく「異種間の時間を媒介する存在」として捉え直し、見慣れた風景に潜む気配や記憶をすくい上げることで、都市と自然が交わる新たな知覚の場を立ち上げる試みとなる。会期中はフードマーケットも併設され、アート鑑賞とともに食も楽しめる。

Self-Container No.1

会期:2026年11月13日(金)〜11月29日(日)
会場:日比谷公園
住所:東京都千代田区日比谷公園1-6
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「Art Collaboration Kyoto(ACK)」(国立京都国際会館・京都)

CMTK (Chihiro Mori x Teppei Kaneuji) 《Star & Dust (Cream Yellow)》 2022
※ACKフェア会場ではシルクスクリーン・ワークショップを開催予定。https://a-c-k.jp/intersections/

「コラボレーション」を中核に掲げ、京都で開催される現代美術のアートフェア。国内と海外、行政と民間、美術と異分野の協働を促し、新たな文化交流の枠組みを提示する。フェア会場の国立京都国際会館では、国内外のギャラリーがブースを共有して挑む「ギャラリーコラボレーション」と、京都ゆかりの作家に着目する「キョウトミーティング」の2セクションを軸に展示・販売を展開。次代を担うキッズプログラムやシンポジウムなどの教育的実践を重層的に網羅する。また、会期に合わせて府内各所でも多彩な連携企画が行われる。

2025年の開催風景 Courtesy of ACK, photo by Moriya Yuki

会期:2026年11月7日(土)〜11月9日(月)
会場:国立京都国際会館
住所:京都府京都市左京区岩倉大鷺町422
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「CURATION⇄FAIR Kyoto」(大本山 妙顕寺、本山 本法寺、本山 妙覺寺・京都)

撮影/柳原美咲

京都・西陣の大本山 妙顕寺、本山 本法寺、本山 妙覺寺を舞台に開催されるアートフェア。豪州メルボルンのアーティストランスペース2軒を含む国内外33軒の出展者が集い、現代美術、古美術、工芸、コンテンポラリージュエリーが三寺院の空間に交錯する。東恩納裕一の蛍光灯作品や池田巖による竹の造形、岡田菜美の清水焼のほか、茶室や建具の構造を取り入れたサイトスペシフィックな展示などが展開される。各ギャラリーが独自の視線で空間と呼応する作品群を選び抜き、歴史を重ねた寺院建築の文脈に多様な表現を対峙させることで、新たな鑑賞体験を創出する。

撮影/柳原美咲

会期:2026年11月6日(金)〜11月8日(日)
会場:大本山 妙顕寺、本山 本法寺、本山 妙覺寺
住所:いずれも京都市上京区
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「KOGEI Art Fair Kanazawa 2026」(ハイアット セントリック 金沢・石川)

2017年の創設から第10回の節目を迎える、国内唯一の工芸特化型アートフェア。今年は過去最多となる49のギャラリーが国内外から参加する。ハイアット セントリック ⾦沢を会場に、客室を1部屋ごとに1ギャラリーが仕立てる展示手法を採用。鑑賞者は部屋を巡るたびに異なる世界観と遭遇することになる。ホワイトキューブの展示とは一線を画し、ベッドや調度品が備わる親密な居住空間に作品を配置することで、鑑賞者が日々の暮らしの中で工芸と対話する具体的な情景を喚起させ、工芸が持つ実用と造形の可能性を生活の場から浮き彫りにする。

会期:2026年11月27日(金)〜11月29日(日)
会場:ハイアット セントリック 金沢
住所:石川県金沢市広岡1-5-2
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