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- 中西瑛理香×因幡都頼 二人展「スクロール」が銀座で開催 / 絵巻を繰るように広がる物語を体験
NEWS
2025.05.08
中西瑛理香×因幡都頼 二人展「スクロール」が銀座で開催 / 絵巻を繰るように広がる物語を体験
Artglorieux GALLERY OF TOKYO(GINZA SIX 5階)では、2025年5月8日(木)~5月14日(水)の期間、画家・中西瑛理香と因幡都頼による二人展「スクロール」を開催します。スマートフォンやPCの“スクロール”の感覚を空間で体験する新しい展示です。
中西瑛理香は、希少となった動植物をテーマに、古典的な技法を基盤としながら現代的な要素を融合させた作品を制作。日本古来の美意識である「間」や「感じ取る」ことを大切にした表現を探求しています。一方、因幡都頼は、時代ごとに変わる「リアル」を記録しつつ、他者による自由な解釈の余地を作品に組み込むことを意識しています。余白から想像や解釈の広がる作品の数々をぜひお楽しみください。
出品作品例

中西瑛理香「にらめっこ」、50×72.7cm、岩絵具、水干絵具、ミクストメディア、洋箔、麻紙、2025年

中西瑛理香「SWING!」、72.7×116.7cm、岩絵具、水干絵具、洋箔、麻紙、2025年
中西瑛理香
1988年生まれ
2016年 武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻日本画コース 修了
現在希少となった動植物をテーマに、古典的な技法を基盤としながら、主観的なデフォルメや現代的な要素を融合させた表現を探求している。自然や生命への深い敬意を出発点とし、日本古来の美意識である「間」や「感じ取る」ことを重視。空白や余白は鑑賞者の想像を促し、さらに作中の生命の存在感を際立たせることで、見る人との対話を生み出す。希少動植物の現状には人間活動がもたらした多くの課題が含まれている。作品を通じて環境への気づきを喚起し、日本の精神文化と現代の視点を交差させながら、新たな発見の機会を提示することを目指している。
個展
2017年 「中西瑛理香個展 遠ざかる海」コート・ギャラリー国立(東京)
2024年 「REC point」Anicoremix gallery(オンライン個展)
受賞歴
2012年 第48回神奈川県展 平面立体 奨励賞 受賞
2014年 武蔵野美術大学日本画学科卒業制作 優秀賞 受賞
クライアントワーク
2019年 Google Japan 渋谷ストリームオフィス内作品レンタル一点レンタル依頼及び展示
2020年 「株式会社西原商会」様 新社屋記念寄贈品として「株式会社ニイタカ」様より作品制作依頼

因幡都頼「朧」(おぼろ)、33.3cm×53cm、麻紙、樹脂膠、銀箔、水干絵具、アクリル、2025年

因幡都頼「本日も晴天」、60.5×72.5cm、麻紙、樹脂膠、水干絵具、アクリル、2025年
因幡都頼
1988年 北海道生まれ
2012年 武蔵野美術大学 日本画学科卒業
2023年 武蔵野美術大学 日本画学科非常勤講師
歴史に残るおとぎ話や伝承は、実際の出来事が時代や文化を通して姿を変えたものであり、そこには、当時の人々が感じていた現実や世界認識が、かたちを変えて息づいている。
不思議な出来事も、悲しい事件も、因幡が目撃し記録したものは、誰かにとっては作り話であり、時に喜劇として受け取られるかもしれない。その揺らぎは、イメージと言葉が交わる表現の中で、現実と幻想の境界を溶かし、解釈の「余白」を生み出している。因幡は、時代ごとに変わる「リアル」を記録しながらも、それが他者によって自由に読み替えられる余地を作品に組み込むことを意識している。「時間」「視点」「物語」が交わる場所を立ち上げ、見る者の中で、少しずつ意味がずれていくこと。その曖昧さや重なりこそが、彼の作品の根にあるものである。
主な個展
2023年 「広すぎて、狭すぎて」(galleryMONMA/札幌)
2024年 「うやむやな撮れ高」(+dayone gallery/有楽町)
受賞歴
2021年 「第8回トリエンナーレ豊橋 星野眞吾賞」展 優秀賞(豊橋市美術博物館)
2022年 「第25回 岡本太郎現代芸術賞」展 入選(川崎市岡本太郎美術館)
2023年 「11回 前田寛治大賞」展 入選(日本橋高島屋・倉吉博物館)
Information
中西瑛理香 × 因幡都頼 二人展 「スクロール」
■会期
2025年5月8日(木)~5月14日(水)
営業時間:10:30~20:30 ※最終日18時閉場
■場所
Artglorieux GALLERY OF TOKYO
東京都中央区銀座6丁目10番1号 GINZA SIX 5階
入場料:無料
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